ベルゲンのブリッゲン地区は、ノルウェー西海岸の港町ベルゲンにある木造家屋の並ぶ旧埠頭で、14世紀から16世紀半ばにハンザ同盟のドイツ商人が交易の拠点とした歴史を伝える世界遺産です。港沿いの家並みと木造家屋の間の路地を歩き、ブリッゲン博物館で火災の跡を見た記録を、動画・写真・解説付きでまとめています。
港に並ぶ木造家屋
ブリッゲンはノルウェー語で埠頭という意味で、ノルウェー第2の都市ベルゲンの港町の倉庫群です。登録基準は(iii)の1つで、14世紀にハンザ商人が港で活動していた形跡が残ることが評価されています。すぐ後ろが山で土地が狭く、建物がひしめくように並んでいます。
そのため過去に何度も火災が起き、一軒燃えると立て続けに全焼してしまうことから、そのたびに同じ方法で再建を繰り返してきました。狭い路地に入ると奥にも土産物や伝統工芸品の店があり、建物の木材の香りがします。
ハンザ同盟の時代には、干し鱈(ストックフィッシュ)が保存のきく重要なタンパク源として特に貴重で、通貨のように使われた時代もあったそうです。
ブリッゲン博物館と火災の跡
ブリッゲン博物館の歴史年表は火事だらけで、1170年、1198年、1248年と何度も火災に遭っています。焼失して床だけが残った遺構がそのまま展示されていて、火災の跡も含めて世界遺産の価値を示す証拠になっています。
ベルゲンからは干し鱈や木材を輸出し、南からはシリア方面の土器なども輸入されていました。館内には干し鱈など匂いについての展示もあります。ハンザ同盟に関わるドイツのリューベック、ラトビアのリガ、エストニアのタリン、スウェーデンのヴィスビーなども世界遺産に登録されていて、ベルゲンもその重要な拠点でした。
博物館の裏には、ハンザ同盟の集会所で、現在は博物館として使われているショートスチューエネ(Schøtstuene)があります。
世界遺産データ:ブリッゲン地区
ブリッゲン地区は1979年に世界遺産に登録されました。ベルゲンは12世紀までに交易の中心として築かれた北ヨーロッパ最古級の港町の一つで、1350年にハンザ同盟が商館を置き、王から与えられた特権で北ノルウェーの干し鱈の交易を支配しました[1]。
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- (iii)文化的伝統や文明の、比類のない証拠
ハンザ同盟が海外に置いた4つの商館のうち、今も残るのはブリッゲンだけです。現在の姿は1702年の火災の後のもので、港に切妻の正面を向けた2〜3階建ての建物の列が細い木の通路を挟んで続く、中世の町の構造が保たれています。残る建物は約62棟です。
建物の奥には商品や貴重品を火災から守る石造りの小さな倉庫があり、ドイツ人の独身の商人たちは冬の間、小さな木造家屋に住んでいました。1955年の火災まで何度も被害を受けながら、古い形と工法に従って再建されてきました。