ポンペイは、紀元79年のヴェスヴィオ火山の噴火で埋まった古代ローマの都市遺跡で、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの別荘とあわせて世界遺産に登録されています。ナポリから訪れ、フォロからスタビアーネ浴場、円形闘技場、悲劇詩人の家まで2〜3時間歩いた記録を、動画・写真・解説付きでまとめています。
時が止まった都市を歩く
ポンペイは、ナポリの歴史地区からも見えていたヴェスヴィオ山の噴火で埋まった都市です。紀元79年に埋まり、見つかったのが16世紀末から1700年ごろなので、1700年ほど時が止まっていたことになります。広場、市場、神殿、野外劇場、浴場が見つかっていて、商業都市だったことが分かります。中央の広場はかなり広く、紙の地図がないので迷子になりそうでした。ツアーで動く観光客が多いのはそのためだと思います。
数日前に訪れたティヴォリのハドリアヌス別荘と比べると、建築の名残が多く密度が高く、都市遺跡として密集していたことがよく分かります。入口は複数あり、ポンペイから離れたエルコラーノとトッレ・アヌンツィアータの別の地区と3か所まとめて世界遺産に登録されています。
浴場、壁画、円形闘技場
スタビアーネ浴場はポンペイで最大かつ最古の公衆浴場で、男女別の浴室と脱衣場があり、ドーム型の屋根が残っています。ローマのカラカラ浴場やハドリアヌス別荘もそうでしたが、ローマ人はいろいろな浴場を使っていました。壁画の状態がよく、ギリシャ風のオーダーの柱と2000年ほど前の動物の壁画が残っていて、どこか東洋の雰囲気も感じました。今も調査が続いていて、一部は撮影禁止でした。
まっすぐ東へ歩いた一番端に円形闘技場があります。コロッセオほどではありませんが十分に広く、3段ほどの観客席が残っていて、コロッセオより前の紀元前70年ごろに建てられました。中はロックバンドのピンク・フロイドの展示になっていて、ここで演奏を収録したようです。最後に「悲劇詩人の家」へ行きました。床に「猛犬に注意」と書かれたモザイク画がある一般の住宅で、こうした一般の家がたくさん残っていることも登録の理由だと思います。
UNESCOの登録理由では、紀元79年の噴火でポンペイは厚い火山灰とラピッリに、エルコラーノは火砕流に埋まり、18世紀半ばから発掘と公開が進みました。ポンペイは建物がよく残る、古代ローマ都市の全体像を伝える世界で唯一の遺跡で、フォロの周りに公共建築が並び、公衆浴場、2つの劇場、円形闘技場があります。壁には選挙のスローガンなどの落書きが多く残り、噴火の犠牲者の空洞に石膏を流し込んで型を取る発掘の試みもここで行われました[1]。
世界遺産データ:ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの考古地区
この世界遺産は1997年に登録されました。登録基準は(iii)(iv)(v)で、これほど完全に保存されたローマ都市の遺跡は他になく、紀元前1世紀から紀元1世紀のローマの生活を都市・建築・装飾・日常のすべての面から伝え、噴火のその瞬間の姿を示していることが理由です。トッレ・アヌンツィアータの「ポッパエアの別荘」はローマ絵画の最も重要な例の一つとされる壁画で知られます[1]。
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- (iii)文化的伝統や文明の、比類のない証拠
- (iv)人類の歴史の重要な段階を示す建築・技術・景観の見本
- (v)伝統的な集落や土地・海の利用の見本